介護老人保健施設で働く作業療法士の方にお話しを聞きました参考になりますように。

あなたの勤め先ではどのようなサービスが利用できますか.
当施設には、通所リハビリテーションと入所があります。
通所リハビリテーションは、時間や種類は様々で、ケアプランや本人の希望に沿って、手足の運動だけではなく、介護を楽にするために立位訓練や散歩に行く練習を行います。また、当施設には入浴サービスがあります。家で入浴できない方も多いため、リハビリテーションと入浴を組み合わせることが当施設の特徴です。これらの計画は、会議で本人・家族・種々なサービス提供者が一同に介して今後について考える中で決定されます。
入所は、在宅復帰・在宅支援の役割を果たす施設なので,退所日があります。延長はできますが、入居はできません。在宅生活に帰れない場合は、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、サービス高齢者住宅などその先を考えます。
多くの方が,在宅というと家でずっと頑張ることと思っているようです。短期入所の利用など、在宅と入所を組み合わせることで,在宅生活が長く継続できると思います。在宅生活に短期入所を取り入れてみてください。

どのような人が利用し、どのような環境で、どのような生活をしていますか
入所には認知症の方もいます。重度の方は管理されますが、それ以外の方々は毎日着替え、食堂で食事をし、リハビリテーションやクラブ活動、売店で買い物をしたりと自由に過ごされています。
施設内には、食堂、集会室、カラオケルーム、理美容院、毎日開いている売店と喫茶があり、また、包括支援センター・居宅介護支援センターが併設しているため、外来者の往来もあり、開かれている雰囲気もあります。施設の外周には屋根があるため、みなさんお散歩をしています。施設の隣には公園と他の病院の中庭が見えるので、緑に囲まれていて、気持ち良い場所です。
看取りの人へどのように関わっていますか.
看取りにも積極的に関わりますが、当施設は元気に在宅に戻っていただくことを理念に掲げてため、医療が必要となった時には、該当する施設を検討していただいています。
この施設にこれがあったらいいのにというサービス,設備,職種はありますか?また,それはどうしてですか?
現在,言語聴覚士いません。嚥下摂食の支援を通して、入居者さんの口腔ケアや誤嚥性肺炎が減少するのではと期待していますが、現在の職員体制では実施困難な状態です。

高齢者が入居できるシェアハウスを計画しています.どう思いますか.
家がダメなら施設という考え方から選択肢を広げていく必要がありそうです。元気なうちにシェアハウスで集団や人がいる良さを感じ、生活できることは良いことと思います。人と居る良さ、住まい方という点で,家でも施設でもないシェアハウスという場ができることは良いですし、高齢期の住まい方について、選択肢が広がると思います。
介護老人保健施設で働く作業療法士の坂本さん,インタビューに応じてくださり,ありがとうございました! 家での生活だけにこだわらず,入所を取り入れ,長く家で生活できるようにする.そんな生活の提案が大変参考になりました. また,言語聴覚士がいないだけで入居者さんの誤嚥性肺炎にケアに限界があるとのお話も非常に興味を持ちました.
Special thanks ,Dlyu and No.