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住宅型老人ホーム太陽館の入居者さんたち 代表取締役のワタナベさんのお話し


太陽館のワタナベさんの肩書き何ですか?

 法人として考えると、代表取締役です。ですが、仕事内容は、多岐にわたります。間を埋める作業です。特に、入居者さんの受診の同行です。整形外科、眼科、皮膚科、精神科などは専門医を受診しないといけないので、その受診同行が結構ウエイトをしめています。


太陽館の中では、どのようなサービスが利用できますか?

 訪問介護、訪問看護と先生方あるいはデイサービスなど外のサービスを組み立てます。介護付き有料老人ホームなどはレクリエーションなどのイベントをやりますが、うちは基本的には住宅型の有料老人ホーム、「アパート」なのでそのようなサービスは基本的にはしません。

 現在、入居者は35名です。約半数がデイサービスを利用しています。「いってらっしゃい」「おかえりなさい」ができます。出かける時間、つまり全く違う空間に行くことは、その人にとって大事だと思います。また、「デイサービスは嫌だけど短い時間でマンツーマンならいいよ。」って人には、週に1、2回の訪問リハなどは良い時間です。気分が変わる瞬間を味わってもらいたい。自分はケアマネではないですが、自分の理想とした形になっているなと思います。

どのような方が、利用されていますか?

 若い方は62歳、最高齢は98歳の方が利用しています。要介護度は自立の人から要介護5までいます。要介護4、5の方も1/3います。

入居されてる方はどのような生活をされてますか?

 人それぞれです。1人でテレビにかじりついたり、横になってる人もいますし、その反面、同じ階の人と廊下や部屋でおしゃべりしてる人も数人いる。ほとんどは、孤立している感じがします。ですが、食事の時は降りてきます。隣の人や職員としゃべったりとか。そういう時間を大事にしてる。中には、自分の部屋で食べる人が2人くらいいますが、洗濯物や食事を届ける時などに会います。その時に会話をそれなりに楽しんでいるのではないでしょうか。あまりベッタリしない方がトラブルが起きないのかもしれないですね。みんな上手にその辺、距離を置いているのかもしれないです。


関わり方で気をつけていることはありますか?

 「ここにいていいんだよ」という安心感を持ってもらうことです。ワイワイ楽しむというのではなく、「おはよう」「おやすみ」などのさりげない会話を通して、「受け入れてくれている」という安心感や「ここで最期を迎えていいんだ」と思ってもらえるような雰囲気づくりを意識しています。それと、認知症は遅かれ早かれ進むので、少しでも楽しい時間が持てればいいのかなって考えています。そういうマインドが各職員の関わりのベースにあります。

 また、外の他職種の方との連携をとても意識しています。認知症の方は、薬の影響を大きく受けるので、先生や薬剤師とのコミュニケーションは密にしていますね。薬剤師も多剤の使用者を減らそうとしてくれます。先生に言いにくい時は、薬剤師さんに相談しています。受診の同行の時などは、共有や連携がしやすいので、レントゲンなどの画像をできるだけ撮ってもらっています。同行する以上は、先生にこちらの情報をしっかり伝えて、先生からも情報をもらいます。精神科の先生に診てもらう時は会話やアパートでの行動をできるだけ動画で撮って見てもらっています。それが受診の同行をするメリット。時間はかかりますができるように心がけていますね。

 その他にも、家族がいない方や家族と仲が悪い方は、できるだけ後見人とか社協の自立支援事業とかお金の管理をしてくれる人たちを家族とのトラブル防止のために入れます。私は、懸け橋って感じですかね。ケアマネージャーもここまでの業務はできないですよ。


看取りの方に対して、どのような関わりをされていますか?

 介護付き老人ホームや病院みたいな対応はできません。ただ、何年も住み続けてくれた人たちなので、「慣れた職員に見守られたい」という希望にできるだけ添えるようにできることを精いっぱいやります。食事ができなくなり、低栄養になり、寝たきりになったその時には、床ずれなどが起きないように福祉用具などの活用はやります。そして、認知症の方もできるだけ意思を聞くようにしています。特に最期は。もっと早く意思を確認しないといけないと思うので、これからは入居する時からどんどん意思確認をしたいなあって思っています。途中で意思が変わる人も大勢いますが、その人の意思に添って、正直にこっちも答えて間違いが無いようにしないといけないんですよね。家族にも聞きますが、決められない時もあります。食事が摂れなくなった時、家族が胃ろうを判断した場合は退去していただいています。ポリシーではなく、対応ができないので。看護師がいないですし、研修を受けた介護職員がいるわけではないので。

 現在、看取りの方は2名います。お1人は、今まで色々治療してきたけど上がったり下がったりしながら徐々に体力が落ちてきました。家族に本人と相談してもらい、「もういいよね」という形になりました。食べられるだけ食べましょうねって。もう1人は、「点滴なしは可哀想だな」という家族の意向があり、1ℓぐらい点滴していました。でも、唾も誤嚥し、痰の量も変わらず、かえって心不全を起こしているのでは?ということで、先生に伝え、ご本人、ご家族と相談しました。認知症がありますが、返事はできます。家族が「本人が『半分にしよう』って言ってる感じがする。命は短くなるかもしれないけどその方が楽になるのであれば半分で結構です。」と。この家族に関しては、精神的に弱い方なので、先生や看護師さんに付き合ってもらいながらフォローしています。その他にも、亡くなった後の電話や対応、段取りなどもお伝えしています。やっぱり看取りの時に家族を置いてけぼりにしないように心掛けています。もちろん本人が大切ですが、本人にはヘルパーや看護師、先生がそばにいるので、自分の役割は家族かなと思います。

あったらいいなと思うサービスや設備、職種はありますか?

 看護師やOTがいたらいいなと思います。特にリハビリテーションの職種は欲しいですが、入居費用が高くなってしまうので、必要な人にはサービスの計画を立てています。

高齢者のシェアハウスを計画していてそれについてどのように思われますか。

 大事な試みだと思います。「上手くいったらいいな」、「みんなで助け合うって素晴らしいな」と思いました。空き家を使ってシェアハウスという施設がたくさんできれば、うちのアパートのような施設は増えなくてもいいのかな、と思います。職員が足りない、お金も足りない、今後は税金も足りなくなるのでシェアハウスの中で支え合う仕組みはいろいろな意味で必要だと思います。

 その反面、孤独を好む人も多いので、上手くいくような「マッチング」が大事だと思います。男性同士だと上手くいかないような気がします。お互いに負担なく助け合えるような雰囲気ができればいいですね。それに、外国人の労働者も増えるので、1人暮らしが不安という外国人もシェアハウスに入ってもらって、お年寄りと一緒に生活とする、という事もありではないでしょうか。お年寄りだけだと上手くいかない可能性があるなと思います。外国から来た若い人が、語学も学べて、日本文化にも慣れ、お世話することによって喜ばれて、自分の居場所もできるみたいな。優しい年配の人たちと一緒に生活が出来ると素敵だなと思います。


 また、田舎でやる場合は、動物たちと触れ合うような環境があるといいなと思いました。秋田には、豚かポニーを何頭か飼っているところもありました。そのアパートには、社長も住み、その他にもいろいろな人が入居していて、中庭に動物たちがいました。とても糞臭いのですが、入居者さん達が自由に散歩に連れて行ってました。そういうのもシェアハウスの1つの形なのかもしれないですね。

 それと、施設は、複数必要だと思います。逃げ場が大切。生活の場なので、24時間一緒です。そのため。煮詰まります。煮詰まらない方法は、ある程度、自由があることだと思います。出たり入ったり自由に自分の時間を持てることが大事です。いろいろなタイプのシェアハウスもあれば、「ここが駄目ならこっちの道があるよ」、「こっちを見学に行ってみな」という安心感が大事ですね。

とにかく、成功のカギは「マッチング」だと思います。

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