友人が分担著者である「ラーニングフルエイジングとは何か」(ミネルヴァ書房,2017)に住まいのことが書いてあるから参考になるのではと書籍をプレゼントしてくれました.
スウェーデンは1920年代,ヨーロッパ1.2位の貧困,人口流出,少子化に苦しんでいました.「すべての国民の生活の質の向上,良質な住宅の供給」を公約に掲げハンソン政権が住宅居給を開始たそうです.
スウェーデンの現況
①住み替えによってライフサイクルおよびファミリーサイクルへ対応することが重視されてきた.しかし,住宅価格が高騰し,住み替えが困難な状況になっている.
日本では「持家」を持つことが資産だという考え方でした.その時々の家族の人数で住み替えるなんて考えていませんでしたね.
私は現在も賃貸で家に住んでいます.人生のその時期に合わせて引っ越していきたいと考えています.スウェーデン人と一緒です.
②人々のライフスタイルは,衣食住という日本のスタイルと異なり,住まい・仕事・余暇のバランスの視点を持っている.
衣食住そろえば良いではなく,バランス重視というのは目標とすることところです.どうやら,住まいを整えるから,仕事がしやすくなり,余暇を大切にすることで人生を楽しむというのがスウェーデン人なのですね.20年くらい前にスウェーデンに遊びに行ったとき,夕方船で川を下っていました.17時の鐘とともに,都心から何艘もの船やヨットやモーターボード,カヤック,,,が家に向かって帰っていくのです.みんなとても楽しそうでした.日本よりスウェーデンは仕事の生産性が高いと言います.もしかした,しっかり余暇を取るから仕事がしっかりできるんじゃないの?って考えてしまします.
③居住系福祉施設の全廃がほぼ達成された.
現在,高齢者のための安心住宅や障害者グループホームと呼ばれ,「住宅」としての位置づけになっている.
↑これは画期的.日本で言う,特別養護老人ホームやサービス付き高齢者住宅がないってことです.ヨーロッパ,カナダでもグループホームのような高齢期に入る「家」がある,入れるから安心であり,入ることでさみしさもあると聞いています.