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執筆者の写真煌めく返り花

与贈循環と土井善治さん


東大医学部名誉教授の清水博さんが主宰のNPO場の研究所主催した場のシンポジウム2017で,清水博さんと土井義晴さんのお話を聞きました.

清水さんのお話の魅力は伝えきる能力が私にはありませんがこんな感じです.

長きにわたる研究の中で,人も微生物や抗原抗体なども似ているものがあり,どの立場であれ生き残るには条件がある.「与贈」とは見返りを考えず居場所に贈り与えることで,贈与とは違う性質を言う.与贈が多い場ではいのちが増え,そこに与贈循環が生まれる.居場所に人がいると,鍵穴と鍵に例えられる抗原と抗体がそうであるように,実はぴったりと合わなくても徐々にお互いにぴったりとしようとする.居場所が決まるとそこに存在するものは必ず多様性を持つ.多様性は,場といのちにおいて非常に大切である.

はて?まとめて書いているつもりでなんだかよく分からないところがあり,ただ,非常に清水先生は私の持っていない大きな視野で俯瞰的に物事を捉えていらっしゃいました.

そして,土井先生登場です.

清水先生と交誼があり,場の研究所の一員である土井先生は清水先生のおっしゃっていることを理解し,料理に深い造詣を加えているようでした.それは感動でした.

NHKきょうの料理で土井さんが「これでいいじゃないですか」「それだけでおいしいのです」などと作為ない料理の素材と器、仕事をさして話されていた意味かわかった気がしました(そのような感じになった.分かったかは?).

例えば,お味噌汁は季節の野菜を美味しくなるような形に切っていくつか入れ,ゆっくり煮て,手前味噌を入れたらそれで十分なのだ,味見もする必要がないのだとテレビで言っていたことがありました.

また,当日,民芸の器などの力のある器なら,できた料理をただ入れればそれで十分美しいし美味しいですよ,と話していました.

それはきっと料理と器が与贈しあい,器という居場所で互いにぴったりとしあおうとし,それだけでいのちが十分に発揮され,美味しいに違いないということなのだと思いました.

また,お話の中では「清潔」、「真善美」といった料理の極意を聞き、感動しました。大好きな料理家を見つけました!


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